ファッションアイテムが大好きで、ついつい増えてしまうけれどお部屋はいつもスッキリとおしゃれに保ちたい。
そんな風に感じている方は少なくないでしょう。
クローゼットや収納スペースがお気に入りの服や小物でいっぱいになってしまい、どこに何があるのか把握しきれなくなることもあります。
これは、多くの方が一度は経験する悩みかもしれません。
この記事では、そんなファッション好きのあなたのために、「見せる収納」と「隠す収納」の基本的な考え方から、具体的な使い分けのテクニックまでを詳しく解説します。
それぞれのメリット・デメリットを理解しあなた自身のライフスタイルに合わせた収納術を見つけることで、ただ片付くだけでなく、毎日のおしゃれがもっと楽しくなるようなお部屋作りを目指せます。
収納は単なる片付け作業ではなく自分自身のお気に入りアイテムと向き合い、暮らしを豊かにするためのクリエイティブな活動です。
この記事が、あなたの理想のクローゼット作りの一助となれば幸いです。
見せる収納と隠す収納の基本!それぞれのメリット・デメリット

お部屋の主役に!見せる収納のメリット・デメリット
「見せる収納」とは、お気に入りの洋服や小物を、あえて隠さずにインテリアの一部としてディスプレイする方法です。
最大のメリットは、まるでセレクトショップのようなおしゃれな空間を演出できる点にあります。
お気に入りのアイテムが常に目に入るため自然と気分が高まり、日々のコーディネートを考える時間も楽しくなるでしょう。
また、自分が何をどれだけ持っているかを一目で把握できるため、似たようなアイテムを重複して買ってしまうことを防ぐ効果も期待できます。
一方で、デメリットも存在します。
アイテムが常に外気に触れているためほこりが溜まりやすく、こまめな掃除が欠かせません。
窓からの光によって、大切な衣類が日焼けしたり色褪せたりする可能性も考慮する必要があります。
言ってしまえばセンスが問われる収納方法であり、アイテムの選び方や配置によってはかえって雑然とした印象を与えてしまうこともあるため注意が必要です。
見せる収納のメリット・デメリット | |
メリット | デメリット |
ショップのようにおしゃれな空間になる | ほこりが溜まりやすく、掃除が必要 |
持っている服を把握しやすく、管理が楽になる | 日光による日焼けや色褪せの可能性がある |
アイテムの出し入れがスムーズにできる | 配置やアイテム選びにセンスが問われる |
生活感をオフ!隠す収納のメリット・デメリット
「隠す収納」はクローゼットや引き出し、扉付きの棚などを活用して衣類や小物を文字通り隠して片付ける方法を指します。
この方法の最も大きなメリットは、お部屋の生活感を消しスッキリと整然とした印象を与えられることです。
収納ボックスの色や形を統一すれば、さらに洗練された空間を作り出せます。
扉や蓋があることで、大切な衣類をほこりや日光から守ることができるのも嬉しいポイントです。
見せる収納とは対照的に、中に何を入れても外見に影響しないためデザイン性よりも機能性を重視した普段着や、あまり人に見せたくない下着などの収納に適しています。
ただ、デメリットとしては、どこに何を入れたか忘れてしまいがちになる点が挙げられます。
そのため、中身がわかるようにラベルを貼るなどの工夫が求められます。
また、箱やケースに詰め込みすぎると通気性が悪くなり衣類にとって良い環境とは言えなくなる可能性もあるため、適度な余裕を持たせることが大切です。
隠す収納のメリット・デメリット | |
メリット | デメリット |
部屋に生活感が出ず、スッキリ見える | どこに何があるか忘れやすい |
ほこりや日焼けから衣類を守れる | 通気性が悪くなる場合がある |
収納アイテムを統一すれば、見た目が整う | アイテムの出し入れが少し手間に感じることがある |
おしゃれ度アップ!「見せる収納」で輝くアイテムとコツ

これを見せれば間違いなし!ディスプレイ向きアイテムの選び方
見せる収納を成功させるためには、どのアイテムをディスプレイするかが非常に重要になります。
闇雲に何でも飾ってしまうと、統一感がなくなり散らかった印象を与えかねません。
まずおすすめしたいのは、デザイン性の高いアイテムです。
例えば、美しいシルエットのワンピースや特徴的な柄のシャツ、上質な素材のコートなどは、それだけで空間の主役になり得ます。
また、形がしっかりしていて自立しやすいバッグや、デザインの凝った帽子、お気に入りのスニーカーなどもディスプレイに適しています。
これらを棚や壁に飾ることで、お部屋に立体感と個性が生まれるでしょう。
現在の私は、季節感を意識してアイテムを選ぶことも大切だと考えています。
夏であれば爽やかなリネン素材のシャツ、冬であれば温かみのあるニットなどを飾ることでインテリアを通して季節の移ろいを感じることができます。
共通するのは、「見ていて気分が上がるお気に入り」であることです。
心から好きだと思えるアイテムを選ぶことが、おしゃれな見せる収納への第一歩と言えるでしょう
統一感がカギ!スッキリ見せるための基本ルール
見せる収納を実践する上でごちゃごちゃした印象を避けてスッキリ見せるには、いくつかの基本ルールを意識することが大切です。
まず最も効果的なのは、アイテムの色数を絞り全体のトーンを合わせることです。
例えば、モノトーン、アースカラー、パステルカラーなど、テーマとなるカラーグループを決めて、それに沿ったアイテムを並べると、まとまりが生まれます。
次に、ハンガーの種類を統一することも簡単なようで非常に効果的なテクニックです。
木製ハンガーやスチールハンガーなど、素材や形を揃えるだけで、ハンガーラック全体が驚くほど整然と見えます。
さらにアイテムを掛ける際にはぎゅうぎゅうに詰め込まず、一つひとつの間に均等な間隔を空けることを心がけてください。 この「余白」が、洗練された印象を作り出します。
収納量としては、スペースの8割程度に抑えるのが理想的です。
完璧に埋め尽くすのではなく、少し余裕を持たせることで圧迫感がなくなり、風通しの良いクリーンな雰囲気を演出できるのです。
スッキリ空間を叶える「隠す収納」の上手な使い方

使用頻度で判断!隠すべきアイテムの見極め方
隠す収納を効果的に活用するためには、どのアイテムを隠すべきか、その見極めが重要になります。
判断基準として最も分かりやすいのは「使用頻度」です。
例えば、冠婚葬祭用のフォーマルウェアや、年に数回しか使わない特定の季節のアイテム(スキーウェアや水着など)は、日常的に目につく場所にある必要はありません。
これらは、クローゼTットの奥や天袋など、少し取り出しにくい場所に保管するのが合理的です。
また、下着や靴下、パジャマといったプライベートな衣類も、隠す収納が適しています。
これらは、生活感を強く感じさせるアイテムでもあるため、引き出しや蓋つきのボックスに収めることで、空間全体をスッキリと見せることができます。
その他にも、デザインよりも機能性を重視したインナーや、シワになりやすいデリケートな素材の服なども、畳んで丁寧に保管する隠す収納に向いています。
このように、日常の動線上に無くても困らないものから優先的に隠す場所へ移動させることが、整理整頓の第一歩となります。
ごちゃつき解消!収納グッズ選びとパッキング術
隠す収納の質は、収納グッズの選び方と詰め方で大きく変わります。
まず、引き出しや棚に入れる収納ボックスは、色や形、素材を統一することをおすすめします。
たとえブランドがバラバラでも、白やグレー、半透明といったベーシックなカラーで揃えるだけで、扉を開けた時の印象が格段に美しくなります。
そしてもう一つは、中身がすぐに分かるようにラベリングをすることです。
「半袖Tシャツ」「冬物ニット」のように簡単なラベルを貼っておくだけで物を探す手間が省け、リバウンド防止にも繋がります。
衣類を収納する際には、平たく畳んで重ねるのではなく、「立てて収納する」のが基本です。
こうすることで、上から見たときに全ての衣類を一度に把握でき、目的のものをスムーズに取り出せます。
引き出しの中で衣類が倒れてしまわないように、ブックスタンドや仕切り板を活用するのも良い方法です。
靴下やハンカチなどの小物は、専用の小物ケースで仕切ることで混ざり合うことなくスッキリと整理できます。
もう迷わない!「見せる」と「隠す」の賢い使い分け判断基準

ステップ1:まずは手持ちのアイテムをすべて把握する
効果的な収納を始める前に、必ず行うべき重要なステップがあります。
それは、自分が現在持っているファッションアイテムをすべて把握することです。
少し手間がかかるように感じるかもしれませんが、クローゼットやタンス、収納ケースなど、あらゆる場所から一度すべてのアイテムを取り出してみてください。
こうして一覧にすることで、今まで存在を忘れていた服や、似たようなデザインの服を何枚も持っていた事実に気づくことができます。
これが、後の仕分け作業の精度を大きく左右します。
すべてのアイテムを床やベッドの上に広げたら、「トップス」「ボトムス」「アウター」「小物」といったように、大まかなカテゴリーに分けてみましょう。
この作業を通じて、自分の持ち物の全体量や偏りを客観的に知ることが、自分にとって最適な収納バランスを見つけるための、揺るぎない土台となるのです。
面倒に思えるこのひと手間が、結果的に今後の片付けをずっと楽にしてくれます。
ステップ2:「ときめき」と「使用頻度」で仕分ける
手持ちのアイテムをすべて把握したら、次はいよいよ仕分けの工程です。
ここで役立つのが、「ときめき」と「使用頻度」という2つの判断軸です。
全てのアイテムを手に取り、「これは見ていて心が高鳴るか?(ときめき)」そして「これは普段の生活でよく使うか?(使用頻度)」を自問自答しながら、下の表のように4つのグループに分類していきます。
「ときめいて、よく使う」アイテムは、あなたの一軍です。
これは、見せる収納にするか、最も取り出しやすい隠す収納の特等席に配置するのが良いでしょう。
「ときめくけれど、あまり使わない」ものは、特別な日のための服や思い出の品です。
これらは大切に保管する隠す収納へ。
「ときめかないが、よく使う」ものは、仕事着や部屋着など実用的なアイテムかもしれません。
これらは使いやすい隠す収納に入れつつ、将来的により良いものへの買い替えを検討する候補になります。
そして「ときめかず、使わない」ものは、手放すことを検討すべきアイテムです。
この基準で機械的に分類することで、感情に流されずに合理的な判断がしやすくなります。
「ときめき」と「使用頻度」による4つの分類表 | ||
よく使う | あまり使わない | |
ときめく | グループ1:一軍アイテム →見せる収納 or 使いやすい隠す収納 | グループ2:殿堂入りアイテム →大切に保管する隠す収納 |
ときめかない | グループ3:実用アイテム →機能的な隠す収納(見直し候補) | グループ4:手放し候補 →感謝して手放す |
ステップ3:ライフスタイルに合わせた収納場所を決める
アイテムの仕分けが終わったら、最後のステップとしてそれぞれのグループをどこに収納するかを決めます。
ここで重要になるのが、あなたの「ライフスタイル」と「生活動線」です。
例えば、朝の準備を洗面所や寝室のドレッサー前で行うのであれば、その近くによく使う服やアクセサリーを収納すると、支度がスムーズになります。
使用頻度の高い一軍アイテムは、自分の目線の高さから腰の高さまでの、いわゆる「ゴールデンゾーン」に配置するのが鉄則です。
見せる収納を実践する場合は、お部屋に入ったときに自然と目に入る壁面や、お気に入りの椅子やソファの近くなど、インテリアのアクセントとして機能する場所を選びましょう。
一方で、隠す収納に分類されたアイテムは、クローゼットの上段や下段、ベッドの下といった少しアクセスしにくいデッドスペースを有効活用するチャンスです。
使用頻度の低い季節外のアイテムほど、奥まった場所に収納するのが合理的です。
このように自分の日々の動きに合わせて収納場所を設計することで、見た目の美しさだけでなく使いやすさも格段に向上します。
理想のクローゼットを維持するために知っておきたいポイント

収納を始める前に!アイテムと向き合う時間の大切さ
美しい収納を実現しそれを維持するためには、単に物を詰め込むのではなくその前段階として手持ちのアイテムとしっかり向き合う時間を持つことが不可欠です。
前述の通り、すべてのアイテムを一度出す作業はそのための大切な儀式と言えます。
その上で、「1年以上袖を通していない」「今の自分の体型に合っていない」「デザインが好みでなくなった」といった明確な基準を設けて、アイテムを手放す検討をしてみてください。
これは、単に物を減らすための作業ではありません。
本当に自分にとって必要で、心から大切だと思えるものだけを選ぶ、というポジティブな選択のプロセスです。
無理に捨てる必要はありません。
まだ綺麗で使えるものであれば、フリーマーケットのアプリを利用したり、リサイクルショップに持ち込んだり、友人に譲ったりと、次の活躍の場を見つけてあげることもできます。
こうして、収納スペースに余白が生まれると、心にも余裕が生まれます。
新しいお気に入りを迎えるスペースを確保するためにも、この見直しの時間はとても重要です。
定期的な見直しでリバウンドを防ぐコツ
一度時間をかけて理想の収納を作り上げても、日々の生活の中で少しずつ物は増え、気づいたら元の散らかった状態に戻ってしまう、いわゆる「リバウンド」を経験する方は少なくありません。
これを防ぐためには、定期的な見直しの習慣を身につけることが何よりも効果的です。
例えば、「衣替えのタイミング」や「季節の変わり目」など、年に2回から4回ほどクローゼット全体をチェックする日をあらかじめ決めておくと良いでしょう。
その際には改めて全てのアイテムを見直し、現在の自分にとって必要かどうかを判断します。
もっと手軽な方法としては、「1つ買ったら、1つ手放す」というルールを自分に課すことです。
新しいシャツを1枚購入したら、代わりに着なくなったシャツを1枚手放す。
このルールを守るだけでアイテムの総量が一定に保たれ、収納スペースが溢れるのを防ぐことができます。
また、常に収納スペースの8割程度の使用量を心がけ、常に少しの「余白」を残しておく意識も、美しい状態を長く維持するための秘訣です。
まとめ
今回は、ファッション好きの方に向けて、「見せる収納」と「隠す収納」を上手に使い分けるためのテクニックをご紹介しました。
見せる収納は、お気に入りのアイテムをインテリアの一部として楽しむクリエイティブな方法であり、隠す収納は生活感をなくしスッキリとした空間を保つための堅実な方法です。
どちらか一方が正しいというわけではなく、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、自分の持ち物やライフスタイルに合わせて両方をバランス良く取り入れることが、理想のクローゼットへの近道となります。
まずは、今持っている全てのアイテムを把握することから始めてみてください。
そして、「ときめき」と「使用頻度」を軸に仕分けを行い、あなたにとって最適な収納場所を見つけていきましょう。 収納は、一度行ったら終わりではありません。
定期的な見直しを取り入れ、「1つ買ったら1つ手放す」といった自分なりのルールを作ることでリバウンドを防ぎ、常に快適で美しい状態を維持できます。
この記事を参考に、あなたらしい収納スタイルを楽しみながら見つけて、毎日のおしゃれをさらに心豊かなものにしていただけたら嬉しいです。